こんにちは!kammyです。
今回は、在日の中国人がもつ悩みについて紹介したいと思います。
悩みといってもそれほど深刻なものではなく、日本人と中国人の違いからくる違和感のようなものです。
在日の中国人と話す
中国人にどう接したらいいのか悩む日本人は多いです。
同じように、中国人のほうでも日本人とどう付き合ったらいいのか悩みます。
当然といえば当然のことなのですが、普段あまりこの視点から中国人を見たことがありませんでした。
先日、在日3年目の中国人と話をしたときのこと。
私が、「ありがとう」と「謝謝」の違いの話をしました。
中国人は、親しい間柄では「謝謝」はほとんど使わないという、以前このブログにも書いた話です。
親しければ親しいほど、相手に「謝謝」という感謝の言葉を表さないのが中国では一般的です。
親しい間柄で「謝謝」と言われると、「よそよそしい」とか「他人行儀」、「距離を置かれている」という感覚を持つのです。
だから、私が妻(中国人)と一緒に生活をしはじめたころ、事あるごとに「謝謝」と言うので、彼女は「距離を置かれているのではないか」と思っていたそうです。
中国では、兄弟や親に何かをしてもらっても「謝謝」は言わないのが普通。
近ければ近いほど助け合うのは当たり前であり、わざわざ謝意を伝える必要はない、という感覚があるからです。
そういう意味で「ありがとう」の翻訳は「謝謝」だけれども、両者は“違う言葉”なのです。
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中国人が日本人に対して覚える違和感
この話をその中国人にすると、彼は逆の立場から同じような違和感を覚えていたと言います。
彼は留学期間中、知り合いの日本人の家にホームステイのようなかたちで滞在していたことがありました。
そのときに、その知り合いの日本人は、兄弟や親にしょっちゅう「ありがとう」を言っていた、それがとても奇妙だったといいます。
ただ当時の彼には、それが日本人一般の特徴なのか、それともホームステイ先の家族独特のものなのか、判断がつかなかったそうです。
日本人とうまく付き合っていきたい。
そのためには「ありがとう」と事あるごとに言うべきなのかもしれない。
でも、慣れ親しんだ中国的な感覚では、それでは距離を置くことになってしまう・・・。
その距離感のとり方がとても難しかったといいます。
これは私も同じようにいまだに悩ましい点です。
近い人にはできるだけ「謝謝」は言わないように少し意識しています。
5回に4回くらいは喉元まで出てきた「謝謝」を飲み込んでいます(笑)
中国人の彼は、今では「ありがとう」を伝える感覚にも慣れ、逆に、中国に帰国したときに「謝謝」を使いすぎるようになってしまった、と笑っていました。
彼は、小さいころから日本の漫画やアニメが好きで、それが高じて、最終的には日本に来ました。
だから日本人と仲良くなりたい。
そういう中国人はたくさんいます。
でも、そこには、日本人が中国人に対して悩むのとまったく同じように、日本人との付き合い方に悩む中国人の姿があります。
中国人がどういう人たちなのかが紹介されることは多い。
ただ、逆の立場にたって「在日の中国人は何にひっかかっているのか」ということはほとんど知られていないと思います。
もし私が中国人の生態に関する本を出版できたら、それを翻訳して中国人に読んでもらうことも楽しそうだなと妄想したりしました。
日本人から中国人はどう見えるのかが分かるからです。
彼は、もし中国語翻訳が出たら「たくさん買って友達に配ります!」と言ってくれました(笑)
補足:ご飯をご馳走されたときに謝謝というか?
もう少し具体的に話すと、たとえば友達にご飯をご馳走したとします。
その時、ほとんどの中国人は「謝謝」と相手に言いません。
「今回は単純に相手が支払った」というだけです。
謝意を伝えるとしたら「次は私が持つね」という感じでしょうか。
だから、ご飯をおごって中国人に「謝謝」を言われなかったとしたら、それは親しいと感じてくれている証拠でもあるのです。
日本人の感覚だと「お礼のひとつも言わないのは失礼だ」となってしまいますが、まったく逆になるのが面白いところです。
「持ちつ持たれつ」とは日本語でも言いますが、それが極端になったのが中国人の人間関係と言えるかもしれません。
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