こんにちは!kammyです。
目次
相原茂さんの中国語の本
中国語の勉強をしていたときに、相原茂さんという方の本によくお世話になりました。
中国語に関する本をかなり多く出されていて、どれもほとんどハズレがありません。
ついでに私のおすすめをここで紹介しておくと、
Why?にこたえるはじめての中国語の文法書
これは文法の教科書。
ことあるごとによく見返して、辞書的な感じで使っていました。
真面目に勉強したい方には手元に一冊置いておきたい参考書です。
国民的中国語教本 ときめきの上海
2つ目の「ときめきの上海」は個人的に超おすすめ教材です。
初級者から中級者向け。
ちょっと値段は高いですが、エピソード仕立てになっていて、とても楽しく勉強できる内容です。
Podcastで学ぶ 中国語エピソード10
さて、相原茂さんの著書で最近『Podcastで学ぶ 中国語エピソード100』というのを買いました。
Podcastで公開された音源をもとに、CDがついている教材です。
これのCDだけを車に乗るたびに最近聞いています。
初級者にはCDだけだと難しく、本のほうも参考にしながらがよいかと思いますが、中級者以上であれば、流しているだけでも意味は分かるはずです。
基本は日本語で話しているのですが、ときおり日本語の解説がないまま、中国語の単語がぱっぱと出てくるからです。
相原さんと中国人女性がおしゃべりするかたちで、いろんな中国語を紹介してくれます。
純粋に語学だけではなく、文化や習慣の違いまで含めたトークが楽しいです。
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お見舞いにいったときに何と言うか
その中で興味深かったのが、お見舞いに行くときの話。
日本人であれば、「ちょっと近くまで来たので、寄ってみました」というのは一般的な挨拶。
相手に負担に思わせることを避けようとする「慮り」の美学のあらわれです。
しかし、これが中国だと「わざわざあなたのために時間を割いてお見舞いに来ました」となります。
“あなた”が私にとって大事な存在であることを、言葉でしっかりと伝える必要があるのです。
ここで日本のような挨拶をすれば、文化の違いを知らない中国人であれば、
「ついでに寄ったということは、私のことをまったく大事に思ってくれてないのかな。っていうか“ついで”なんだ・・・」と思うはずです。
逆に日本人に向かって、わざわざお見舞いに来たなどと言えば「なんて恩着せがましいのだろう」と思われることでしょう。
プレゼントをあげるとき
お見舞いだけではなく、プレゼントをあげるときも似たような違いがあらわれます。
相原さんいわく「あなたのために、北京中を探し回ってやっと見つけてきたものです!」という感じで、贈り物をもらうことがよくあるそうです。
日本人からすれば、とても厚かましい(笑)
日本人の場合は、「つまらないものですが、どうぞお受け取りください」などと言ったりします。
あえて謙遜して言うことで、相手に負担を感じさせないようにする「配慮」「気配り」でもあったりするわけです。
これは中国人からみれば、「なんでつまらないものを私にくれるの?」という疑問になってしまう。
その現れで、中国人がプレゼントをするときには値札をつけたまま渡すのは珍しくありません。
「私はあなたのことを大事に思っていて、これだけの金額のものをプレゼントするのですよ」とわざわざ伝えることが、「正しい」ことなのです。
プレゼントに値札をつけたまま、というのは日本ではまったく考えられません。
逆に失礼になってしまう。
日本で中国人向けにプレゼントを買うときによく困りました。
会計時に、「ギフト用ですか?」と聞かれて、「はい、ラッピングをお願いします」と店員さんに伝えます。
でもその後に、「値札はそのままにしておいてください」と言うと、店員さんの目が一瞬泳ぐのです。
「なにを言っているんだ、この人は?」という少し冷たい空気がさっと一瞬流れます。
それを溶かすべく、中国人はそういう習慣なのだということを説明しますが、それでもまだ判然としない顔をしている店員さんもいたくらいです。
中国は、自分から積極的に「伝える」文化です。
「あなたのことが大事だから」お見舞いに来るし、プレゼントをあげる。
それを言葉にして伝えるのが普通なのです。
“伝える”、“与える”ほうに主導権がある。
一方で、日本は相手の気持ちや感情を「読む」文化です。
お見舞いやプレゼントをくれるくらいだから、大事に思われていることは分かる。
どのくらい大事かは、ある程度、受け手の読み取り能力に委ねられます。
“受け取る”、“もらう”ほうに主導権の一部が移譲されている感じでしょうか。
日本と中国では180度といってもいいくらい、人間関係のつくりかたが違っている。
その裏側にある意識みたいなものは、もう本当に全然違うんだろうなと思ったりします。
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