白タクを利用したときのこと。
白タクアプリと呼ばれている「滴滴」ではなく、正真正銘の(?)白タクです。
バスで杭州空港に行こうと思ったのですが、バスターミナル前で「杭州空港!杭州空港!」と声を出しているおじさんがいて、それに引かれて、白タクを選んだのでした。
その客引きのおじさんと合意したのは200元でした。
ただ、車内で運転手が260元と言いだしたのです。
たちが悪いのは、それが車に乗る前ではなく、すでに高速に乗って下りるに下りられない状況でそれを言い出したこと。
妻はそれに激怒し、次の出口で高速を下りて、自分たちだけ下ろせと怒鳴り合いが始まりました。
「それだと(隣に座っている)こっちの客が飛行機に間に合わない」と運転手。
しばらく大声で言い合いした後、「もう話したくない。260元払うよ。ただ後で面倒なことになるよ。通報するからね」と妻。
おそらくこの「通報」というのが効いたのでしょう。
最終的には運転手も引き下がったのです。
「通報」とは、中国語で「投诉」。
車のナンバーを控えて消費者協会あたりに通報する意味合いです。
妻いわく、「通報なんてかなり面倒だからやるつもりはなかったよ。ただ脅しただけ。大声で吠えるやつには脅しが効くと思ったから」
・・・あらためて妻が味方でよかった、そして敵には回したくないと思ったのでした(笑)
こうした言い争いを日常レベルでやりあうのが中国人、といっても言い過ぎではないと思います。
今回はすべてを妻に任せましたが、もし自分であれば適当なところで議論から身を引いて260元を払うということにしていたように思います。
強く出られたら引く、私は典型的な日本人です(笑)
もちろん運転手の態度は腹立たしい。
ただ、60元=約1,000円で激しい言い争いや面倒なやりとりを避けられるのであれば、そちらを選ぶように思うのです。
今回の例は、妻という一人の中国人なので、それをもって中国人全般を論じることはできないかもしれません。
ただ経験的に、言い争いに慣れていると同時に長けていることはー少なくとも日本人よりはー間違いないと思います。
日常で見かける議論でも同じです。
中国語でそのまま聞いているとそれほど違和感はなくても、それを直接日本語に訳してあらためて考えてみると、けっこうキツいことを言っている、という場面にはよく遭遇します。
今回の白タクの件もそう。日本語で同じやりとりがあったら、よほどのことでしょう。
もうまったくもって「和」の国の日本人とは違うわけです。日本人も中国人も、おぎゃーと産まれたときは同じなのだから、育ってきた環境が分けてきたことになります。
個人的に驚くのは、日本を「和の国」と捉えたのが、海外交流が今ほど活発とはいえない時代の聖徳太子であったこと。
外国人と数多く交流し、比較するなかで初めて、日本人は和を大事にするというのが見えてくると思うのです。
しかし、外国人との接触が限られたなかで、日本を和の国と見抜いた聖徳太子はやっぱりとてつもなく賢かったのか、なんなのか。
何にしろ現代でも通じる日本人の特徴を見抜いたところに感心してしまいます。
さて、中国人と日本人の違いはここで紹介しただけにとどまりません。
中国人の性格全般については「中国人の性格の特徴」でまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください!
また、中国の生活全般については「生活習慣・文化・風習における日本との違い」にまとめました。こちらもあわせてご覧ください!
コメントを残す