こんにちは!kammyです。
中国に行ったことがない人でも、中国人観光客の声の大きさに驚いた経験のある人は多いでしょう。
なぜ中国人の声は大きいのか?そして、なぜうるさいのか?
今回は、声の大きさについて考えてみたいと思います。
目次
驚くほどの大きさだけど、ただ電話に出ただけ
突然大きな声が聞こえて何があったのかと思い振り返ると、ただ電話に出ただけだったということは今だにあります(笑)
それはもう生物学的に耳が遠いんじゃないかと思ってしまうほど。
中国人は年齢が高くなればなるほど、声は大きくなる傾向があります。
だからやっぱり耳の構造が違うのでは?と本気で耳が原因の可能性を疑っていたこともありました。
が、まぁ普通に考えればそれは無いですよね。
中国人は、「大きなもの」「目立つもの」「にぎやかなもの」といった五感的に分かりやすいものを「よし」とする風潮があります。
その延長で、声も大きい方がよしとされる雰囲気はあると思います。
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発音の問題は本質的ではない
言葉の違いというのは多少はあるだろうと思います。
言語的に、それなりのボリュームがないと出づらい発音もあります。
「中国語では四声」が大事と言われるように、音の高低で意味をとらえることも多い中国語では、それなりの声の大きさがないと認識しづらい言葉もあるでしょう。
ただ、中国人だってひそひそ話をしようと思えばできるので(なかなか見かけませんが)、それは本質的な理由ではないと思います。
小さな声で話そうと思えばできるのに、それをしないで大きな声で話すのはなぜか?という点が疑問なわけです。
ここで謎解きをしたいのは、なぜ音が大きくならざるを得ないような言語的な発達を遂げてきたのか、という話にもつながる少し壮大な話です(笑)
自己主張の強さ
自己主張が強い、というのはひとつのポイントかとは思います。
中国は、日本のように「遠慮」や「おとなしさ」、「空気を読む」といったことが美徳とされる文化ではありません。
「個人の強さ」や「自分の意見や態度をはっきりと主張できること」により重きが置かれる雰囲気があります。
自分の意見をしっかりと主張したければ、声を大きく張り上げるのはひとつの方法です。
でもこれだけだと、同じように自己主張が強いと言われるアメリカ人の声はなぜそれほど大きくないのかが説明できない。
アメリカ人の声が大きいとか、アメリカ人はうるさい、といった評価はほとんど聞いたことがありません。
では、アメリカ人と中国人の違いは何でしょうか?
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教育水準が低かったため声の大きさに頼らざるを得なかった説
ここからはひとつの仮説です。
それは、自分の意見を相手に伝える方法として、英語圏では「ロジック(論理)」が有効だったのに対して、中国では「声の大きさ」や「勢い」といった誰にでも分かりやすい方法にも頼ってきたのではないか、というものです。
伝える相手がそれなりの教育水準の場合、自分の正しさを伝える方法として「ロジック」は有効です。
だから英語圏ではロジックが発達した。
ただ、そうではない場合、「ロジック」よりも「声の大きさ」や「勢い」の方が有効で、その余韻として、声を大きくする風習が残っているのではないかと。
日本人だと、声が大きいと周りの人の目が気になる、ということがあると思います。
ただ、中国の人は、周りの人の目というものを気にする風土がありません。
このあたりが中国でのプライバシーのなさとも繋がっているのかなとは思いますが、周りが気にならなければ、相手に何かを伝えることが目的なので、声は大きいほうがよい。
ロジックは、伝える相手に、ある程度の教育水準があれば有効。
それに頼れないことが多かった中国では、声の大きさという誰にでも分かる手段を使い自分の意思を伝えてきた。
その名残りとして、今も声が大きい傾向があるのではないか。
イメージですけど、アメリカの田舎とか声大きそうじゃありませんか?
教育水準が低くロジックに頼れない、でも自己主張が大事な文化圏だと、つまりアメリカの田舎だと、声が大きくなるんじゃないかという仮説。
テキサスの農夫とか声大きそう。
間違ってたらすみません、勝手なイメージです。
声のボリュームを下げることがマナーになってきている!?
ちょっと大風呂敷っぽい話ですが、自分で書いててすごく面白くなっちゃいました(笑)
いずれにせよ、中国人の声が大きいのは世代を超えて引き継がれてきた習慣です。
悪気があって大きいわけでもないし、まして常に喧嘩をしているわけでもありません。
そして、声を小さくしようと思えば、小さくして話すこともできるのです。
先日、呼和浩特という内モンゴルの街のホテルで泊まったときに、ホテルの廊下であまり声を大きくして話さないよう、ホテルのスタッフに注意されました。
中国のホテルといえば、廊下も騒がしいことが多く、またドアを開けっ放しにして大音量でテレビを見ている人もよくいたりします。
つまり、騒がしいことが当たり前だったのです。だから、こうした注意を受けたのは初めてでした。
たまたまホテルに大事なお客さんがとまっていたのかもしれないし、私たちが十数人という大人数だったため、念のため注意をされたのかもしれません。
ただいずれにせよ、声を張り上げないで話すのが公共のマナーであるという認識は少しずつ中国でも広がってきているのかもしれないと思わされる出来事でした。
今回はこのへんで。
どうでしょう?街中のうるさい中国人に対するイメージが少し変わったでしょうか。
さて、中国人と日本人の違いはここで紹介しただけにとどまりません。
中国人の性格全般については「中国人の性格の特徴」でまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください!
また、中国の生活全般については「生活習慣・文化・風習における日本との違い」にまとめました。こちらもあわせてご覧ください!