中国人のお墓参りとは?日本との大きな違い

中国のお墓:浙江省義烏市

こんにちは!kammyです。

日本と中国でのお墓まいりの違いについて紹介します。

なお、地域差があるので、あくまでひとつの例として読んでみてください。

お墓まいりにいくときー春節・冬至・清明節

中国人がお墓まいりに行くのは、

  • 春節
  • 冬至
  • 清明節(4月5日ごろ)

です(私の知る浙江省義烏市の場合)。

私の親戚は、すべての日程でキッチリお墓まいりするわけではなく、人数が集まりそうだったら行くというぐらいのアバウトです。

春節と冬至は、時期的に近いので、どちらか行けばいいというような感じもあります。

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あの世で使うお金を供える

お墓そのもので興味深いこと(日本との目立った違い)は、墓石の上に置いてある黄色い紙。

A4サイズくらいの黄色い紙が何十枚か重ねられて、墓石の上に置かれています。

その上にレンガを乗せて、紙が飛んでいかないようにしてあります。

これはあの世で使うお金を意味しているそうです。

中国人は、死んだ人があの世でもお金を使うと考えているようです。

とても現世的なあの世を想定している、といってもいいかもしれません。

このあたりの死生観は日本人とかなり違っているような気がします。道教の影響なのでしょうか。

日本人であれば、あの世でお金を使うとは考えません。そういう発想自体、小さいころから聞いたことはありません。

日本との違いあれこれーロウソクとお線香の色・拝み方

お墓参りへの道すがら、花やお金に見立てた紙などを売る屋台

お墓参りがある日には、お墓近くの路上にこうした露天が現れます。お花、燃やす紙などを売っています。

  • ロウソクを灯す
  • お線香をあげる
  • お花(菊が多い)を供える、場合によっては食べ物も供える

こうしたお墓まいりの作法は、日本とさほど変わりないようです。

あえていえば、ロウソクやお線香の色が「赤」というところが違いでしょうか。

さらに、日本との大きな違いといえば、拝むときの姿勢がかなり違います。

手を前にあわせるところまでは同じですが、お辞儀をするときに、中国人は顔を下に向けません。顔は前方を向いたまま、両手を下にさげながら、お尻を後ろに突き出す感じです

しかも、その動作を一回だけではなく、何回も繰り返します。

さらに、拝んでいるときに基本的に目はつむりません。前をしっかりと見たまま、両手を下げ、お尻をやや突き出します。

日本人的感覚からすると、少し失礼な感じを与えかねない拝み方です。

テキトーに軽くお辞儀をしている姿勢のように思えるからです。

しかも、それを繰り返すことによって、より“テキトーさ”が強調されるような気がします。

「はい」と答えればいいところを、「はいはいはいはい」と流して答えているようなイメージに近いでしょうか。

もちろん、中国ではこの拝み方でまったく失礼ではありません。あくまで日本人的感覚からすると、失礼に思えるだけです。

「顔を前に向けたまま」というところが、違いのポイントな気がします。

感覚的な私の想像にはなりますが、対峙している相手から目をそらすという行為は、日本独特のものなのかもしれないなと思ったりしますがどうでしょうか。

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お墓まいりで願い事をする中国人

中国のお墓:浙江省義烏市

墓石の左右に置かれているのがお金としての黄色い紙。ろうそく、お線香は赤色です。

さらに日本との大きな違いは、お墓まいりで拝むときに、「願い事をする」というのです。

これは妻(中国人)から聞いたので中国人全員がそうなのか確信がまだ持てません。

ただ、たしかに春節にお墓まいりをしたときに、「身体健康」「恭喜发财」「万事如意」といった願い事を意味する新年によく使われる言葉を、みなが言いながら拝んでいました。

日本では、先祖への挨拶や現状報告、もしくは感謝や弔意は伝えるかもしれません。

ただ、願い事はしないと思うのです。

グーグルでお墓まいりのマナーの説明ページをいくつか拾い読みしましたが、「願い事をしましょう」と書かれたものは一つも見当たりませんでした。

しかし、中国人の味方は違うようです。

「先祖はあの世で私たちを見守っている神様のような存在だからお願いごとをする」というのが少なくとも妻の説明です。

まぁ意味は分かります。でも日本人的にはありえない。

これってどういう背景の違いから来ているのでしょうか。

お墓まいりで願い事をする中国人としない日本人

ささいな違いですが、個人的にはすごく興味深いです。

お辞儀の作法の違いのように、中国では良い意味のものが日本ではネガティブの意味になったり、またはその逆ー中国ではネガティブなものが日本では良いものが、まだまだけっこうあるような気がします。

そして、そうした違いを知らないことが、互いを嫌いになったり苦手になったりする根っこにあるような気がします。

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