こんにちは!kammyです。
ある中国人がお金持ちになった経緯
知人が経営する山梨県のペンション。
その知人は日本人なのですが、別の中国人と共同で経営をしていました。
その中国人の経歴が、ひとつの典型的なタイプのように思えるので、紹介したいと思います。
ごく簡単にまとめてしまえば、ネットショップで儲けたお金を使って不動産をいくつか購入。
それを高く売ることで、今では一生働かなくてもいいようなお金をすでに持っている、という感じです。
年齢は35歳。
見た目はそれよりも若くみえ、まるで学生のような雰囲気もある誠実そうな面持ちの印象でした。
平均的な日本人の感覚からいえば莫大なお金を彼は持っていますが、そうした素ぶりはありません。
それが彼がもともと持つ雰囲気なのかは分かりませんが、ガツガツしている感じはまったくなく、むしろオタクのような風情も時折漂っています。
実際、彼はガンプラ(ガンダムのプラモデル)が大好き。
彼の部屋には組み立てられたガンプラがずらっと並んでいました。
それを見せてくれたときの彼のキラキラとした目は、なかなか印象的でした。
広東省出身の彼は、もともとは北京でネットショップを経営していたそうです。
いとこと一緒に、男性向けのアパレルや靴を販売。当時はネットショップの勃興期です。
彼にビジネスの才能があったのは確かでしょうが、時代の後押しもかなりあっただろうと思われます。
今となってはネットショップを開設するにもそれなりの資金が必要になっています。
さまざまな分野でネットショップ市場が発達しているので、どの分野においても成熟した競争相手がすでにたくさんいます。
よほど特殊な分野かもしくはマーケティングの能力が優れていなければ、少ない資金で大きなリターンを期待することはますます難しくなっています。
このあたりは日本も大なり小なり状況は似たようなものだと思います。
しかし彼がネットショップを始めたのは、まさにネット販売がより大きな発展に向けて「離陸」するところでした。
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不動産を使ってお金を増やしていく
彼といとこは、そこで儲けたお金を使って、不動産をいくつか買いました。
ネットショップのほうはどこかの時点でやめたようです。
不動産価格は毎年のように、いや毎月・毎週のように値上がりが続いていました。
ただ持っているだけで、お金(資産)がどんどん増えていくのです。
ここ10年くらいで、平均的に毎年15%から20%くらいの割合で値上がりしているといいます。
時期や場所によっては月30%とか40%上がったりすることもある。
これほど楽な投資というのもなかなかないでしょう。
ただ持っているだけでその価値が月率2割も4割もあがったりするのです。
こんな割のよいビジネスは普通ありません。
これだけ確実で割のよいものがあれば、普通のビジネスをするのがバカバカしくなってしまう気持ちも分かります。ローリスク、ハイリターン。
彼は多いときには10個ほどの不動産を持っていたといいます。
購入方法については詳しく知らないのですが、ひとつ目の不動産をローンで買って、それを担保にして次の不動産。
さらにそれを・・・というかたちで購入することもできるらしいのです。
数多くのローンを組んでも、不動産価格自体の値上がりがローン利率よりも高いので、十分なリターンがあるということなのでしょう。
十分に稼いだ彼は、その後、日本に留学して日本語を本格的に勉強しました。
現在在日3年目。いまは投資経営ビザという特殊なビザで滞在しているとのことです。
彼の経歴をきくと、そのまま中国経済の流れを聞いているようでとても興味深いものでした。
ネットショップで一儲け、不動産投資、海外留学・移民。
もちろん彼のような人がすべての中国人にあてはまるわけではありません。中国全土からみたらむしろ少数派でしょう。
ただ、めったにお目にかかれない存在でもないところが中国のひとつの特徴のような気がします。
それはひとつのタイプだけれども、珍しいわけでもない
別記事で紹介した呼和浩特からの観光客も、不動産投資をしていました。
妻とその両親も含めて、全部で7−8個の不動産を所有していると言っていました。
日本に観光に来るような所得水準の高い人は、不動産投資をすでにやっている人が多いだろうと思います。
だからこそ、「ある中国人観光客と話した不動産価格について」で紹介したように、ペンションに泊まりにきたほとんどの中国人観光客が、数分後にはペンションの価格をオーナーに聞く(笑)
その一方で、それが中国人のすべてでもないのです。
あまり知られていないことですが、中国人労働者の約3分の1は、まだ所得水準の低い出稼ぎ労働者で成り立っています。
さらに投資目的だけのために住宅を購入する人も、多数派というわけでもないようです。
日本人と同じように普通に「住む」ために買う人も大勢いる。むしろそちらが多数派かもしれません。
ペンションの共同経営者の彼は、ひとつの典型的なモデルではあります。
ただ、それがすべてでもない。
このバラエティの広さ・深さは、日本よりもずっとずっと広くて深い。
そして、そこが中国や中国人を理解していくときの、ひとつのポイントになるんだろうと思います。
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