中国の新年と日本の新年は範囲が違う

こんにちは!kammyです。

「あけましておめでとう」=「新年快楽」!?

「あけましておめでとう」の中国語訳は「新年快楽」です。

Google翻訳でもそう出てくるので、一般的な翻訳なのでしょう。

でも、日本人からすると違和感を覚えるのは、新年の1月1日を迎える前でも「新年快楽」とあいさつをすることです。

つまり、年末のときから「新年快楽」と言うのです。

これが「あけましておめでとう」であれば少しおかしな話になります。

日本で「あけまして〜」を言うのは、必ず新年が明けてからー1月1日以降です。

年末に「新年快楽」と挨拶するのは、日本人的感覚からするとフライングのような感じがしてしまいます。

でも、中国の人は年末に違和感なく使う。

つまり、「あけましておめでとう」の翻訳として「新年快楽」というのは厳密な意味では違ってくるのです。

(※日本語の「よいお年を」の意味が「新年快楽」には含まれているとも言えるでしょう。厳密に「あけましておめでとう」と同じ中国語はないということになると思います)

なぜこういう違いが出てくるのでしょうか?

思いつく限りの説明としては、中国では「新年」という時間的概念が日本よりも曖昧なのではないか、という仮説です。

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日本と中国における新年の範囲の違い

たとえば新年のときのご飯。 これ食べる前ではなくて、食べ終わった後です(笑) たくさん頼みすぎてあまってますが、余るのは中国的にはよいことです。

日本であれば、年末と、年が明けた後の「お正月」とは明確に分けられているように思います。

年末のことはお正月とは言わないし、逆にお正月になってからは年末は年末です。

さらに、「新年」といえば、それは1月1日以降に新しい年を迎えてからということになります。

一方、中国では「新年」というときに意味する期間に、年末も含まれているような感じがあります。

「新年快楽」はそのいい例だと思います。

旧暦12月25日ごろから、なんだかすでに「新年」なのです。

ほかの例もあります。

たとえば、日本の紅白歌合戦に相当する「春節聯晩会」という毎年恒例のテレビ番組。

これは大晦日の夜に放映されるのは紅白歌合戦と同じなのですが、中国では1月1日以降も何度も再放送されるのです。

日本では紅白歌合戦の再放送は基本的にありません。

特に翌日の1月1日に再放送するというのは考えられない。

日本人的感覚からすれば、大晦日は「昨年」末であって、「新年」とは明確に線引きされているからというのがひとつの理由な気がします。

ところが、中国では年が明けてからーしかも1月1日から3日くらいまで何度も再放送されるのです。

年が明けてから親戚の家にいったりすると、それがテレビで流れていたりする。

日本であれば、1月1日に親戚の家にいって紅白歌合戦がかかっていることは普通ありません。

なんだか年末感が出てしまいます。

新年は紅白ではなく、もう箱根駅伝なわけです。

中国では、「新年」が意味する範囲に、年末も含まれている。

期間的にとてもゆるい定義のようです。

だからこそ、紅白にあたるテレビ番組が年始に流れていても違和感がないのだろうと思います。

日本人は、「新年」と言えば、1月1日以降ときっちりと真面目にケジメをつける、悪く言えば頑固なほどに細かい。

一方で中国人は、だいたい年末ごろからおおらかにゆるく新年を迎える、悪く言えばうやむやで適当。

些細な違いではありますが、国民的な性格を反映しているような気がします。

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