日本語の「お疲れ様」は便利な言葉ですね。
仕事関係での挨拶としても使われますし、なんとなく「お疲れ!」とまるで「こんにちは」の代わりとして使われることもあります。
中国語には、こうした挨拶としての「お疲れ様」にあたる言葉はありません。
また、仕事上で付き合いのある人とも「お疲れ様」という表現はほとんど使われません。
ではどういった言葉を代わりに使うのか、場面別に紹介していきましょう!
目次
お疲れ様の直接の中国語訳は「辛苦了」です。
しかし、中国語の「辛苦了」はもう少し実体がこもった表現になります。
実際に苦労や世話がかかったときにかける言葉という意味です。
「辛苦了」はどちらかといえば「どうもご苦労様」という日本語の語感に近いのかもしれません。
仕事上でかわされる挨拶の「お疲れ様」として「辛苦了」は使うことができません。
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wǒ xiān zǒu le
我先走了
ウォーシエンゾウラ
先にあがります(お疲れ様)
仕事をあがって先に帰るときには「我先走了」=「先にいきます」というのが自然です。
自分が先に帰ることによって相手に負担や迷惑が増えるようであれば、「麻烦你了」「不好意思」などを頭につけてもいいかもしれません。
ただ通常の場合にはただ「我先走了」とだけ伝えます。もしくは、
bài bài
拜拜
バイバイ
バイバイ
zài jiàn
再见
ザイジエン
さようなら(またね)
「またね」「さよなら」という一般的な別れの挨拶をするのが日本語の「お疲れ様」の代わりになります。
「拜拜(バイバイ)」は英語のバイバイから来た言葉で、軽めの表現なので目上の人に使うのは避けたほうがよいでしょう。
màn zǒu
慢走
マンゾウ
気をつけてね
先に帰る相手に対しては「慢走」といって見送ることもできます。
「走」は「走る」の意味ではなく「歩く」の意味。「ゆっくり歩いてね=気をつけてね」ということになります。
歩いて帰る人だけではなく、車や電車で帰る人、泳いで帰る人魚、馬車に乗って帰るシンデレラ、船に乗って帰るフック船長、空を飛んで帰るピーターパン・・・え?もう十分?
とにかく帰る人・出ていく人に向けて使える便利フレーズです。
あ、あとUFOに乗って帰る宇宙人とか!(もういい)
別れ際の挨拶については下記に詳細をまとめてあります!
日本人は仕事関係の人に会ったときにも「お疲れ様です」と言いますね。
まだ仕事をしてないのにもう「お疲れ様」です・・・
中国人はいつも疲れてないので、お疲れ様とは言いません(それ理由?)
では中国語ではどういう挨拶をするのでしょうか?
zǎo
早
ザオ
おはよう
yáng zǒng zǎo
杨总早
ヤンゾンザオ
楊社長、おはようございます
朝の場合だと「早」や、その前に相手の名前をつけて「〜早」と言ったりします。
目上の方や上司の場合には、相手の名前や呼称を前につけて「〜早」としたほうが丁寧です。
朝以外だと決まった挨拶や言い回しがありません。
日本人は、朝でも昼でも夜でも「お疲れ様」の1つでいいから便利ですね。
nǐ hǎo
你好
ニーハオ
こんにちは(→お疲れ様です)
仕事の取引先などにはややフォーマルな挨拶「你好」が使えます。
これは朝でも夜でも時間を選ばず使えるので便利です。
話し言葉であれば「最近忙吗?(忙しい?)」などと続けてもいいでしょう。
メールで「お疲れ様です」と冒頭で伝えたいときにも、この「你好」が適当です。
nǐ lái le
你来了
ニーライラ
(あなたが)来たんだね
wǒ lái le
我来了
ウォーライラ
(わたしが)来たよ
hāi
嗨
ハイ
ハイ
同僚であればこのあたりの挨拶が自然です。
中国人は行動をただ描写するだけで挨拶代わりになることがあります。
「我来了=私が来たよ」と伝えることで日本語でいえば「どうも」や「お疲れ様」といった軽い挨拶になります。
行動をただ描写するだけで挨拶代わりになる点については下記に詳しくあります。
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xīn kǔ le
辛苦了
シンクーラ
ご苦労様
実際に世話や面倒をかけた場合に使われる表現です。
日本語のお疲れ様のように挨拶代わりとしては使われません。
ちなみに妻の普段の行いに対して労いの言葉をかけるときには、「謝謝」ではなく「辛苦了」のほうが自然でしょう。
dà jiā xīn kǔ le
大家辛苦了!
ダージアシンクーラ
みなさん、お疲れ様です!
スタッフや社員の慰労をかねた会や打ち上げのときなどには、こうした表現を使うのもいいでしょう。
実際に仕事を頑張ったことに対して労う意味を込めたフレーズになります。
お疲れ様は辞書的には「辛苦了」になりますが、実際の使われ方はまったく違うことが分かりました。
仕事上での挨拶としては、
がより自然に使われることを紹介しました。
スムーズな挨拶で仕事もはかどるようになるといいですね!
なお、中国語会話全般については「中国語の会話総まとめ」に網羅的に分かりやすくまとめてあります。ぜひあわせてご覧ください。
それでは今回はこの辺で。
再见~!