こんにちは!kammyです。
中国人留学生と話したとき、彼が面白いことを言いました。それは、
「中国のほうが、日本よりも何かが流行るスピードが早い」
ということでした。
彼は具体的な例があげませんでしたが、2年間の日本生活の中で、そうしたことを度々感じたそうです。
確かに、以前ここで紹介したスマホゲーム「旅かえる」は、中国で本当にあっという間に流行しました。
スポンサーリンク
考えられる要因のひとつは、SNSの使い方にあるように思います。
たとえば、中国版LINEとよばれるウィーチャット(WeChat)への投稿は、あっという間に広まる可能性を秘めています。
LINEと同じようにグループトークがあるのですが、多くの中国人はいくつものグループトークに所属しています。
たとえば、今回話した彼なら、父方と母方の親戚で2つ。
さらに
もあります。
グループトークではなく、「朋友圈」と呼ばれるFacebookのような機能もあります。
知り合いになっている人のニュースフィードに表示されるのです(表示先は投稿時に選ぶこともできる)。
グループトークもしくは「朋友圈」、どちらの機能にしても、中国では一度に10人とか20人単位で“噂”が広がるのです。
たとえば、すごくおいしい穴場のお店を見つけた。
日本人であれば、親しい友だち数人に写真を送るくらいが平均的でしょうか。
最近ではFacebookで個人的な内容を投稿する人はかなり減っているような印象があります。
インスタも日本では個人で使っている人も多く、それほど大きな波及力を持っているようにも思えません。
つまり、日本ではおいしいと思った人がSNSでそれを広めてくれるのは数人レベル。
しかし、それが中国では10人や20人レベルになります。
先ほどグループトークで簡単に「父方と母方の親戚」と書きましたが、その人数は、日本的感覚だと過小評価してしまいがちです。
中国では親戚のつながりが強く、また、50代前後の人には兄弟姉妹も多いので、“一族”のグループトークも人数が多いのです。
たとえば私が参加するグループトークには、父方の親戚には39人、母方には19人のメンバーがいます。
「おいしかった」という内容の情報の初動が、日本の数倍、下手したら何十倍の勢いで広がっていくのです。
たとえば、日本人が2人にだけ伝えて、その2人がさらに2人ずつに伝えたら、最終的には4人が「おいしかった」という情報を得ます。
一方で、中国人が10人に伝えて、その10人がさらに10人に伝えたら、「おいしかった」の情報はすでに100人に伝わります。
同じ2段階の伝達でも、中国では日本の25倍ものスピードで広がることになります。
数値についてはもちろん適当な試算です。
ただ、日本と中国で流行が広がるスピードが違うのは、このあたりに原因があるような気がします。
スポンサーリンク
それと、中国版twitterと言われる微博(ウェイボー)の影響力も、流行りのスピードに関係しているらしいです。
これについてはよく知らないのであまり書けませんが、モンスター級のフォロワーがついている「網紅」と言われるネットアイドル的な存在が数多くいます。
その網紅が商品を紹介すると、爆発的な勢いで売れたり流行ったりするらしいのです。
今では各業界でそうした「網紅」マーケティングが主流になりつつあるとも聞きます。
いずれにせよ、こうしたSNSを使った世界の話は、刻々と変化しています。
1年前とも景色が全然違う。
面白いのは、流行のスピードが早ければ、廃れるスピードも早いということ。
だから、どちらがいいのかは判断しづらいところです。
ただ、中国のほうがいろいろなスピード感が早いということはどうもありそうです。