目次
主語 + 被 + 行為者 + 動詞
日本語で「〜された」という受け身の文章表現をする場合、「被」を主語の後ろ、動詞の前において表現します。
さっそく例文を見てみましょう!
wǒ de dàn gāo bèi mā mā chī diào le
我的蛋糕被妈妈吃掉了
私のケーキはママに食べられた。
wǒ de qián bāo bèi gē gē ná zǒu le
我的钱包被哥哥拿走了
私の財布はお兄ちゃんに持っていかれた。
wǒ de wán jù bèi dì dì nòng huài le
我的玩具被弟弟弄坏了
私のおもちゃは弟に壊された。
下で説明するように、この「被」の部分に「让」「叫」「给」などの別の介詞(前置詞)を入れることもできますが、「被」を代表させて受け身文のことを「被」構文といいます。
この「被」構文の特徴をいくつか見ていきましょう!
「〜された」というかたちで結果を示すことになるので、動詞は単独の言い切りで終わることは少なく、多くの場合、補語などが動詞のあとに付きます。
先ほどの3つの例文を分解してみたのが下の表です。
動詞のあとにプラスαとして、「その結果どうなったのか」を具体的にあらわす表現が付いています。
主語 | 被 | 行為者(やった人) | 動詞 | プラスα |
我的蛋糕 | 被 | 妈妈 | 吃 | 掉了 |
我的钱包 | 被 | 哥哥 | 拿 | 走了 |
我的玩具 | 被 | 弟弟 | 弄 | 坏了 |
※ただすべての場合にプラスαが必要なわけではなく、二音節の動詞の言い切りで終わることもあります。
被害の「被」であることから想像できるように、「被」構文は不本意だったりネガティブなことに使われることが多いです。
tā bèi lǎo shī biǎo yáng le
她被老师表扬了
彼女は先生に褒められました
これは良い意味で使われている例です。
ただ、全般的には不本意なことが多いというくらいのイメージでいましょう。
話の流れのなかで行為者(やった人)があきらかだったり、一般的な人々であったりする場合には、それを省略して「被」と動詞を直接つなぐことができます。
例文を見てみましょう!
wǒ de xíng lǐ bèi tōu zǒu le
我的行李被偷走了
私の荷物は盗まれた
mā mā dān xīn xiǎo hái zǐ huì bèi qī fù de
妈妈担心小孩子会被欺负的
母親は子どもがいじめられるかもしれないと心配だ
否定形の「没」や、その他の副詞「刚才」「也」「都」などは「被」の前に置きます。
例文を見てみましょう!
wǒ de/dí/dì dàn gāo méi yǒu bèi mā mā chī diào
我的蛋糕没有被妈妈吃掉
私のケーキはママに食べられなかった。
wǒ de qián bāo gāng gāng bèi gē gē ná zǒu le
我的钱包刚刚被哥哥拿走了
私の財布はたった今お兄ちゃんに持っていかれた。
wǒ de wán jù jīng cháng bèi dì dì nòng huài
我的玩具经常被弟弟弄坏
私のおもちゃは弟によく壊される
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「让 ràng」「叫 jiào」は「被」に比べてより口語的で、話し言葉でよく使われます。
基本的な使い方は「被」と同じです。
yī fú ràng shù zhī nòng pò le
衣服让树枝弄破了
服が木の枝にひっかかって破れた
tā jiào mó tè chē zhuàng dào le
他叫模特车撞到了
彼はバイクにはねられて倒れた
wǒ de xíng lǐ gěi ná zǒu le
我的行李给拿走了
私の荷物は持っていかれた
「被」構文と呼ばれる受け身文について解説をしました。
動詞にはプラスαが必要なこと、「被」構文にはネガティブな意味合いが多いこと、行為者(やった人)は省略もできることなどを紹介しました。
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それでは今回はこの辺で。
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