こんにちは!kammyです。
中国でここ数年で急速に普及して、日本にも進出が始まっているシェア自転車。
そのシェア自転車の「中国らしさ」について解説します。
なぜ中国ではシェア自転車がここまで広がったのかを考える上でのポイントになる観点だと思います。
「今すぐ!中国語」というメルマガがあります。
そこで、曲がり角を迎えたシェア自転車ビジネスという話が紹介されていました。
中国のシェア自転車は、乗り捨てが自由にできそれが売りになって急速に普及した部分がありました。
ただその乗り捨てがいろいろな問題を引き起こしたためか、上海では「乗り捨て推奨ポイント」が出てきたという話です。
中国のシェア自転車は、少し大きな都市であれば、今ではどこでも見かけることができます。
ここ1−2年の間に爆発的な勢いで普及した新しいサービスのひとつです。
興味深いのはここまで広がった後になって、乗り捨て推奨ポイントなるものが出てきたこと。
これが日本であれば、サービスを始める前にまず乗り捨て場所について決められるはずです(実際そうらしいです)。
どこに乗り捨てていいのか利用者が分からないと使われないかもしれない。
もしくは企業側が、サービス提供者として乗り捨て場の提供まで考えるのが当然と考えるかもしれない。
あるいはそうした条例があるかもしれない。
いずれにせよ、日本だったら乗り捨てられるところまで考えてからビジネスが動き出すでしょう。
ところが、中国ではこれだけサービスが拡大した後になって、乗り捨て場について考えて始めています。
つまり、サービス開始時には誰がどう乗り捨てるのか真剣には考えられていなかったのです。
考えても仕方がないー予想のつかないことが起こるのでーという部分もあったのでしょう。
乗り捨て場について先に考えていたら、ここまでシェア自転車サービスは大きくならなかったと思います。
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浙江省義烏市でも、最近はシェア自転車が綺麗に並べられるようになりました。
その前までは、街中のいたるところにいろんな格好で(時にはひっくり返ったり、時にはガードレールにぶら下がったりして)乗り捨てられたままでした。
それが、2017年11月ごろから綺麗に整頓されるようになったのです。
最初に見かけたときは「何が起こった?」と驚きました。
これは乗り捨てのマナーが良くなったわけではなく、サービス提供側が自転車を綺麗に並べるようにしたからのようです。
おそらく乗り捨てがいろいろな問題を引き起こし、行政から指導が入ったのだろうと思います。
中国では問題が起こってからそれに対処する方法を考えます。
まずはとにかくやってみる、始めてみる。
一方、日本では問題が起こる前からそれらを懸念し、できるだけ問題発生を避ける方向で調整していきます。
ものごとの進め方が根本的に違います。
どちらがいい、というのはないと思います。
ただ、シェア自転車の例だけ見れば、中国のように「とにかくやってみる」という姿勢が功を奏したようです。
おそらく日本ではシェア自転車は普及しないでしょう(少なくとも中国と同じレベルでは)。
いろいろと外野が「うるさい」ため、中国のように爆発的に普及する要因が見当たらないからです。
誰でも簡単に使える共通の決済手段もありません。
「とにかくやってみる精神」が重視される中国では、“周りのことを考える”ことは後回しにされがちです。
ただ一方で、「何でも前もって考える」日本では、“新しいことへの挑戦”に対して後ろ向きな傾向があります。
個人的には、「何でも前もって考える」日本はなにかと窮屈に感じることが多いです。
逆に、「とにかくやってみる精神」がもたらす「自由」に大きな魅力を感じる今日このごろです。
さて、中国人と日本人の違いはここで紹介しただけにとどまりません。
中国人の性格全般については「中国人の性格の特徴」でまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください!
また、中国の生活全般については「生活習慣・文化・風習における日本との違い」にまとめました。こちらもあわせてご覧ください!