中級者以上向けにおすすめの中国語の参考書を紹介します。
結論からいえば、文句なく『ときめきの上海』がおすすめです。
この完成度の高さはまさに中国語参考書の金字塔。
本屋で平積みされていることはあまりありませんが、中国語学習者のあいだでは知る人ぞ知る名著です(たぶん)
圧倒的におすすめできる中国語の参考書です!
2002年のNHKテレビ中国語会話をテキストにしたもので、相原茂先生が担当しています。
対応しているレベルは幅広く、まったくの初心者には難しいと思いますが、総合入門書を1冊終わっている方であれば、取り組むことができるのではないかと思います。
まず初級者に対しては、冒頭でなんと25ページにも渡って発音について説明しています。
相原先生が発音の習得を重視されていることとも関係していますが、これだけのページを割いているのは、初級者も読者層として想定しているからでしょう。
また、中級以上の人にももちろん満足のいく内容になっています。
基礎的な文法知識はよい復習になるし、文例がストーリーのなかで使われているので使い方が頭に染み付きます。
エッセイやコラム、解説は中級以上を想定したものが多く、勉強になります。
なんといっても本書のポイントは、ストーリー仕立てになっていること。
中国語を学んだとされる若い女性が上海に留学するという話で全44話に分けられています。
単調で乾きがちな語学学習が、こんなにも色鮮やかな楽しいものになるのか!とこれを勉強していた当時は感動していました。
まるで小説かドラマをみているようなそんな面白さがあります。
ストーリーの続きが気になって、どんどん先に進みたくなるし、でもあまり飛ばしすぎると内容が分からなくなるからちゃんと読もうと思うしで・・・いろんな意味で面白いストーリーをベースにしているのはメリットだと思います。
ただそもそも飛ばしたくなるような内容はなくて、会話スキットの説明のあとには、一歩進んだ中国語の知識や文法の予備知識、エッセイなど中国語の知識がぎゅっと詰め込まれています。
さすが相原先生とNHKのコンビです!読み物としても楽しい部分が多く、飽きのこない工夫が随所に見られます。
また、構成、字体を含めた装丁デザインも非常に優れていて、気持ちがよいほど中国語の勉強がすすむ参考書になっています。
これ以上の中国語参考書はもう出ないのではないかと思えるほど、素晴らしい出来の参考書です。
唯一の難点をあげれば、テキストが非常に分厚いことです。
ただ内容を考えると厚さなんて「アバタもえくぼ」、どうでもいいことに思えてしまう。そのくらいおすすめの一冊です。
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『ときめきの上海』の続編ともいえる内容です。
同じく相原先生とNHKの製作で、2003年にNHKテレビ中国語会話として放映されたものをテキストにした参考書です。
2冊にストーリーのつながりはありませんが、全体としてのつくりは似ています。こちらは舞台は北京、主人公の女性は留学ではなく就職します。
こちらのほうが『ときめきの上海』に比べて高度な内容で、分量も多くなっています。その意味で『ときめきの上海』を終えてからこちらに移ったほうがよいと思います。
出演する主な俳優はすべて北京でオーディションを行って決定し、撮影はすべて北京でおこなうという徹底ぶり。
さすがNHK・・・(笑)
ここまで注力して、よいものができないはずがありません。
これも相原先生の本です(笑)
文法書のおすすめまとめでも紹介しましたが、中級以上を目指すのであればこの本は手元に置いておきたい参考書です。
一から読み進めるというのではなく、分からないことが出てきたときに辞書的に使うのがよいと思います(実際わたしはそうしていました)
まさにタイトル通り「なぜ?」に答えてくれる解説書で、ほとんどの疑問はこの本で解決します。
解決しない疑問はそれは大事じゃないということです(笑)
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こちらにレビューを書いてます→『中級中国語 読みとく文法 』
中級者以上の文法解説書です。
と書けば中級者以上のかたはそのポイントが分かるのではないでしょうか?(え、分かんない?)
中級以上で文法をきちんと理解したい人におすすめの本です。
(ただしこの本を理解しなくても中国語は使えます、実際に中国人はここまで考えて使っていません)
『ときめきの上海』への思いが熱くなりすぎて、ちょっと暑苦しい紹介になってしまったかもしれません。
普段はあまり熱くならない私ですが、これをおすすめするときは自然と熱量が入ってしまうのです(笑)
これを書いていて、テキストの分厚さ以外にもうひとつ難点を思い出しました。
価格がちょっと高いです(笑)
でもそんなことを忘れさせるほど、いい参考書なのでぜひ手にとってみてください。
内容と仕上がりに比べたら、この価格は安いと思います。
なお、他の中国語関連の参考書については下記もあわせてご覧ください。
それでは今回はこの辺で。
再见~!