こんにちは!kammyです。
「算命」と呼ばれる中国の占いの話。
少し前のことですが、その中国の「占い」に行ってきました。
場所は、古い路地を入った奥の雑居ビルのような建物。
見た目はビルのようですが、普通の住宅として使われているので団地のようなイメージでしょうか。
「算命」をする人である「算命師」がいる小さな部屋に入っていくと、猫背のおじいさんを取り囲むように、たくさんの人が並んでいました。
そのおじいさんが算命師です。
部屋の奥の壁には、こわい顔をした銅像や赤いろうそくが並び、壁には古びた額縁がいくつもかかっています。
天井が低めということもあり、不思議な空気が漂っています。
1時間くらいでしょうか。順番が来たので、算命師の前の椅子に座って
を伝えます。
基本的に必要な情報はそれだけ。
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教えてくれるのは、今年の運勢や気を付けた方がいいことなど。
聞きたいことがあればそれについても教えてくれます。
たとえば、
などなど。
冠婚葬祭系の日取りを決めるのも基本的にはこの算命師が占いで決めることが多いです。
さらに、なぜかよく言われるのが、「あなたは本当は○人兄弟で、弟か妹がいたはず」などの言葉。
その人のたとえば父母にまで言及し、それぞれに本当は兄弟姉妹がいたはず、といったことも言ってきます。
小さいころに流産した子がいると、それを言い当てたりもします。
特に聞いてもいないのですが、私も同じようなことを言われました。
また、
「あなたの母親は、今年は“水”に気を付けたほうがいい」
こんなことも私は言われました。
なんで私本人ではなく母なのだ?と思ったのですが、そういう謎の(?)アドバイスもあったりします。
あと覚えているのは、「お金を借りるときは、西のほうからは借りない方がよい」ということ。
方角が出てくるのが占いっぽいなと。
別にお金の相談はしなかったのですが、脈絡もなく突然そう言われたのです。
つまり、相談してないことばかりアドバイスを受けました(笑)
義理のおばさんの紹介で連れてきてもらったその算命師。
そもそも具体的に聞きたいことはなかったので、いろいろ関係ないことを言われても仕方なかったかもしれません。
算命師のほうも、こいつは何しに来たんだ?と思っていたかもしれません。
以前、「家のどこかで扉が逆さまになっている」とその義理のおばさんが言われたことがありました。
帰って調べてみると、倉庫のある一枚の扉が本当に逆さまに付いていたことがあったとか。
扉が逆さまに付いていたところで―そもそも扉が逆さまに付いていること自体、日本ではありえないですが―、誰も困ることはなさそうですが、そんな妙なことも教えてくれます。
また、小さいころに亡くなった兄弟姉妹の数をよく当てたりします。
本人やその母親も忘れてしまっていたようなことを思い出させられるので、「なんで分かるんだ?!」とびっくりさせられるのです。
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こうした当たったことは印象に残りやすいので、私も当初は「さすが中国何千年の歴史!これは何か魔術的な力があってとても当たる占いかもしれない」と思ったものです。
ただいろいろ思い返してみると、まぁ週刊誌に乗っている占いと同じくらいの的中率だろうと今は思っています。
産まれてくる子どもの性別もよく占います。
中国の人はこれをとてもとても気にするからです。でも、やっぱりたまにはずれます(笑)
当たってることもあれば、はずれていることもある。
評判のいい算命師で、だからこそたくさん並んでいたのですが、日本の占いと大きく変わることなく、すべてが当たるわけではないようです。
ただ、何か判断に困ったときに聞きに行くことができる場所があるというのは、それだけでひとつの安心につながるんだろうなという気はします。
面白かったのが占いの後。
その算命師が、ごそごそと引き出しから何かを取り出したのです。
小さな薬のようです。
むかし日本に行ったときに買ったものだと言います。
それを私に見せ、「これはすごく効き目があったのだが有名なのか?」と聞いてきたのです。
それがどう転んで見ても、日本人がつくったものには見えない。
表面に書いてある名前が「日本します大学院株式会社」!
有名かどうか以前に、これほどまでに怪しい薬は見たことがない・・・(笑)。
おそらくアテンドした中国人もしくは旅行会社に騙されたのだろうと思います。
「効き目があった」と言っているのに、「これは明らかに偽物だ」と伝えることも憚られたので、「私は見たことないからよく分からない」とその場を濁すしかありませんでした。
こういう時には真実を伝えるべきなのか、それとも黙っているべきなのか、とても難しいなと思いました。
先ほどまで「水に入るな」とか「西からは借りるな」と厳しい表情で言っていた算命師が急にかわいく見えたのでした。
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