こんにちは!kammyです。
中国では旧暦(農暦)で新しい年を祝うため、毎年その日程が異なります。
だいたい1月後半から2月中旬あたりに中国の新年=春節(旧正月)がやってきます。
「じゃあ中国では12月31日の大晦日とか元旦って何するの?」
と疑問に思うかたもいるでしょう。
え、いない? いや、思ってくださいね。思ってくれないと話が進まないので。
日本では、大晦日にはお蕎麦を食べて紅白歌合戦をみて年を越す、という一般的イメージがありますが、一方で、中国人は大晦日や元旦に何をするんでしょう?
また、中国人にとってほんとうの大晦日やお正月(旧暦のほう)には何をして過ごすんでしょうか?
ここでは中国人の大晦日と元旦の過ごし方、さらに中国人にとっての本当の大晦日=春節の前日と春節についても詳しくご紹介していきます!
実際の写真付きでどしどしいってみましょー!
結論からいえば、12月31日は特になにもしません(笑)
普通の日とかわらず、普通の過ごし方です。
最近では、大都市の若い層を中心にカウントダウンをする人も増えてきています。
また、イギリスの習慣が色濃く残る香港ではカウントダウンとあわせて花火があげられたりもしますね。
ただ大多数の人にとっては、なんでもない普通の日になります。
そして1月1日は公式なお休み(祝日)となっています。
ただ、普通のお休みなだけで、特別な行事やイベントがあるわけではありません。
何度か中国で1月1日を迎えていますが、なんの雰囲気もなくシレっと新年になるのは多少さびしい感じもします(笑)
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中国のお正月である春節は旧暦(農暦)にあわせるので、毎年その日程が違います。
それぞれこんな感じ。
2018年の旧暦1月1日:2月16日
2019年の旧暦1月1日:2月5日
2020年の旧暦1月1日:1月25日
2021年の旧暦1月1日:2月12日
これがそれぞれ1月1日、新年がはじまる日になります。
そしてそれぞれの前日が大晦日。
大晦日は中国語では、「除夕 chú xī」もしくは「大年三十 dà nián sān shí」と言われます。
公式なお休みは旧暦1月1日から3日までですが、それだと短すぎるので実際には7−8連休とされます。
2018年は2月15日〜21日までの7連休でした。
この連休日程は政府(国務院)が決めます。
で、じつに中国的なのは、この政府からの公式発表が前年の12月にされること。
だからこれを書いている2018年9月時点では来年2019年の春節の連休日程はまだ分からないのです!
もちろん「だいたいの日程」は分かるのですが、正確なところは誰にも分からない(笑)
これってすごくないですか?日本人だったら発狂しそうです。
だって日本に当てはめたら、お正月の連休日程が10月末に発表されるようなもんですよ。
旅行会社とかカレンダー業者とかどうしてるんだろうといつも疑問です。
ちなみにその他の連休日程について詳しくは下記もご参照。
おまけついでに中国人が予定を前もって立てない話について。
国家が予定を立てないから個人もそうなのか。
個人がもともとそうだから国家もそうなのか。
鶏が先か、卵が先か、っていう話なのでしょうか。
さて、気を取りなおして(?)、中国の春節における習慣や風習を紹介してみたいと思います。
中国にも年末の「紅白歌合戦」にあたる「春节联欢晚会 chūnjié liánhuān wǎnhuì」という番組があります。
時間も紅白とだいたい同じ夕方ごろから夜中までやっています。
内容は、日本のように歌だけではなくて、コントや各種パフォーマンスなどバラエティに富んでいるのが特徴です。
また全国各地にカメラがはいって、現地から生中継で盛大な歌や踊りが披露されるというのもあります。
ひとつ言えるのは、どの瞬間を切り取ってもスケールが大きいこと!
日本の紅白歌合戦が幼稚園のお遊戯会のように思えてしまいます、いや、ほんとに。
小林幸子が10分おきに出てくるようなすごさです(ちょっと言い過ぎか)
でもそのくらいスケール感があるのが中国の紅白=春节联欢晚会。
スケールの大きさと賑やかさが大好きな中国人の特性が、この番組だけでもよく分かるように思います。
ちなみに、YouTubeには「春节联欢晚会」のチャンネルがあります。
中国国内からはYouTubeは見られないことになっていますから、海外在住の中国人向けなのかもしれません。
2018年の番組も完全版がアップされているのですべて見られますよ〜
中国的なのは、この「中国版紅白歌合戦」を年があけてからも見つづけることです。
日本だったら紅白歌合戦は年末で、年があけたら絶対みないじゃないですか?
年始になったら箱根駅伝と相場が決まっています(笑)
でも、中国では春節期間中、だいたいどこの家でもずっと流されています。
1月1日になると親戚を訪問して新年の挨拶をする「拜年 bài nián」というのをします。
そのため春節期間中はだいたい誰かの家にお邪魔する毎日なのですが、どこの家でもだいたいこれが流されつづけています。
少なくとも3日間くらいは再放送されつづけているようです。
だから、この番組は「年末」というイメージではなく「新年」というイメージ。
その意味では紅白歌合戦とちょっと違うともいえますね。
いま出てきた新年の親戚への挨拶回り「拜年 bài nián」。
このときに日本でいうお年賀のような手土産(ギフト)を持っていきます。
地方によっても違うと思いますが、浙江省義烏市ではけっこうかさばるものが選ばれます。
なんかがよく持参されます。
だから家の中にはそうした大きめの箱が山積みになることがあります。
中国では親戚の数がやたら多いですから、ゲストが集まる日にはそうした手土産がたくさん積まれるわけです。
大きな声では言えませんが、その一部はそのまま使い回されて、別の家に持っていかれたりします(笑)
このお年賀的手土産を含めた年末の買物については、下記をご覧ください。
もうナッツ類の味見がすごいんです!(笑)
邪気を払うという意味を込めて、爆竹や花火を鳴らすのは中国春節の風物詩です。
ただここ数年、その安全性から爆竹や花火は少なくなったり、静かになったりしています。
爆竹や花火が危険なのは分かります。
私もいちど、花火がたおれて私めがけて火花が飛んできたことがあります(笑)
それでもやっぱり中国の春節が静かになってしまうのはちょっと寂しい気がしますね。
中国政府にはテキドなキセイを期待します!
ちなみに実際の爆竹と花火のようすは下の記事のなかに動画があります。
日本でお正月かざりや門松、しめ縄があるように、中国でもいくつかの飾りものをします。
などを飾り付けます。
2番目の「福字」ですが、ときどき「福」の字が逆さまになって貼られているのはなぜだか知ってますか?
決して間違えて貼ってしまったわけではありません(笑)
福がやってくるという意味の「到福 dào fú」が、逆さまの福という意味の「倒福 dào fú」と同じだからです。
つまり福がやってきますようにという願いをこめて、福の字を逆さまにしているわけですね。
ただ、すべての福がひっくり返っているわけではありません。
個人的な印象としては、逆さになっている福とそうでない福は半分半分くらいでしょうか。
これは浙江省義烏市だけなのかもしれませんが、大晦日の前日の夜に先祖に対してあいさつをする儀式があります。
お米や豚肉、果物などを机の上にならべて、黄色の紙でできたあの世で使えるお金を燃やしたり、お酒をまいて清めたりします。
そして、新年が良い年になるよう祈願しながら一緒に爆竹や花火も鳴らします。
爆竹や花火を鳴らすタイミングですが、本当に家庭によるみたいです。
新年があける数日前から1月1日をピークとして、1月3日くらいまではどこかで音が鳴り響いているような感じです。
爆竹や花火を鳴らすことは決まっていても、鳴らすタイミングはけっこう適当なんだろうと思います。
新年になってから、親戚まわりの一環といえばいいのでしょうか。
先祖にも新年の挨拶ということで、お墓参りをします。
これも地域によってやるところやらないところあると思います。
浙江省義烏市でも絶対ではないようで、行けたら行く的な雰囲気です。はい、ゆるめです。
新年には上から下までできるだけ新しい服を着ます。
新品の服をおろして気持ちよく新年を迎えようというわけです。
そして、中国人は新年に全員かならず赤パンを履きます。いえ、嘘です。
年男・年女だけ、赤パンや赤靴下を履く習慣があります。
習慣というものではありませんが、中国では数え歳なので、新年がきたらみんな平等に一歳年をとります。
中国人にとって家族の団らんというのは何をおいても大切にすべきもの。
それに大事なのは食事。
何をおいても大切とかいいながら、一番最後の項目になっちゃいました。
新年を迎えるにあたっては、年末からたくさん準備や仕込みをして春節の大切な団らんにそなえます。
具体的な食事や料理については下の別記事で詳しく解説してます。
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いかがでしたでしょうか?
あらためて書き出してみると春節ってけっこうやることが多いんだなぁと思いました。
でも、実際はけっこう暇です(笑)
特に新年を迎えてからは親戚宅を訪問したり、一緒にご飯を食べにいったりするだけですから、これといってすることもありません。
だから近年は海外や国内に旅行にいく人も増えているようです。豊かになった証拠でもあります。
また、大きなショッピングモールは新年3日目くらいからあいていたりしますが、それ以外のほとんどのお店は春節期間中お休みです。
その意味で観光としてはおすすめの時期ではありません。
知り合いなどがいて春節のイベントなどに参加できるなら楽しいですけどね!
この暇さ加減は日本のお正月もそれほど変わらないかもしれませんね。
今回はこのあたりで!