こんにちは!kammyです。
「中国にはおせち料理にあたるものってあるんでしょうか?」
えーっと、ありません(笑)
でも、中国の春節(旧正月)によく食べられる代表的な料理や食事はいくつかあります。
それほど多くはありませんが、私の個人的な経験も交えながら紹介してみましょう!
目次
大晦日から準備する新年の食事は「年夜饭 nián yè fàn」と呼ばれます。
そのメニューは縁起のよいものを食べるのが基本です(具体的なメニューは下記で)
ただ地方・地域によってだいぶ差があり、結論をさきに言えば中国全土で春節に共通して食べられているものはありません。
日本の「栗きんとん」的なソウルフードは中国には存在しないということですね。ちょっと残念?!
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でも春節といえばやっぱり餃子でしょ!
そう思ったそこのあなた。かなりの中国通ですね。
ここから先はもう読まなくても・・・いやいや、ぜひ読んでください。
たしかに中国の春節の食べ物として、餃子の認知度はかなり高いと思います。
私も中国語を勉強しているときにテキストに出てきました。
「中国では年越しのときにどの家庭でも必ず餃子を食べます!」
そんな感じの内容だったかと思います。
が、正確には新年に餃子を食べるのは中国の北半分のみで、南のほうでは食べません。
教科書の嘘つき!(笑)
実際、私が毎年過ごしている浙江省では春節に餃子を食べる習慣はまったくありません。
普段は家庭でもレストランでも餃子を食べるんです。
ただ、春節期間中にはなぜか見たことがありません。
北に対抗した南の意地みたいのがあるんでしょうか(笑)
北方で餃子を食べる理由は、主に2つ説がいわれています。
ひとつには餃子=「饺子 jiǎo zǐ」の発音が、年越しをするという意味の「更岁交子 gèng suì jiāo zǐ」の「交」に似ているから。
もっと噛み砕いていえば「餃」という字の発音が、(年を)越すという意味の「交」と似ているからです。
もうひとつの説明は、餃子が昔のお金のかたちに似ていて縁起ががいいから。
「元宝」と呼ばれる昔の銀貨があって、餃子の包み方によっては確かにかたちが似ています。
地域によっては餃子のなかに砂糖、落花生、なつめなどを入れて、食べあたった人は今年の運勢がよいといった楽しい食べ方もするそうです。
ちなみにここで言ってる「餃子」、日本の餃子とは似ていて非なるものです。
その違いと理由を知りたい方はこちらをぜひご一読ください。
お酒の席でうんちく語れてモテちゃいますよ(笑)
では、北方以外の地域では春節になにを食べるのでしょう?
地域によってかなり違っていて、だいたい下記のようなものがあるみたいです。
その理由とあわせておおまかにまとめてみました。
なんか縁起かつぎ過ぎな感じしません?
もっと「旬だから」とか「みんなで食べやすいから」とか純粋な理由はないんですかね。
どれも下心まるみえで、中国人ってほんとゲンキンですね!
その他には、
なんかを食べるところもあるようです。これもみんな縁起のよい食べ物みたいですよ。
ちなみに浙江省では毎年決まって食べているものはありません。
なんか夢のない話ですみません。栗きんとん、無くてすみません。
ただよくよく思い出してみればなんだかんだいって、
は毎年出てくるような気がします。
いまスマホ内の写真で証拠を確認しました。毎年出てます!(笑)
鶏については縁起がよいというのもあるかもしれませんが(鶏は「吉」と同じ発音)、どちらかと言うと「豪華な料理だから」という意味合いが強い気がします。
鶏肉ちょこっとではなくて、鶏をまるまる一匹つかいますからね、豪華で豪快です。
蟹も同様、とくに理由があるわけではなく、豪華な料理だから食べる感じです。
新年ですからね、蟹くらい出して豪華に新年を!という勢いでしょうか。
日本で、お正月にすき焼きを食べる家があるのと似ている感じなのでしょう(我が日本の実家はそうでした)
あと、親戚宅を訪問するとどこの家でも必ず最初にたまごが出てきます。
味付けされたゆで卵(茶叶蛋)が多いですが、これは中国全土の風習なのか分かりません。
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新年から15日目を「元宵节(元宵節)」といって、その日には「汤圆(湯円)」というお団子を食べる習慣があります。
見た目としては日本の白玉団子みたいな感じですが、その中にはあんこやピーナッツ・ごまベースの甘い餡がはいっています。
それをほんのり甘くしたスープに入れて食べることが多いのですが、つるんとした食感とあったかい甘みが最高においしいです。
まぁ厳密には春節(お正月)を過ぎているわけですが、この中国版白玉団子である「湯円」は15日まで待たずに新年が明けてからすぐに食べる地域もあるみたいです。
もともとは「湯円」の発音が、一家団欒を意味する「团圆」という単語と似ていることが始まりともいわれています。
こういう言葉の縁起のよさを重視するのが中国人なので、「春節=家族団らん」ということで15日を待たずに食べるようになったのかもしれません。
しかも作るのはそれほど手間ではなく、材料については長期保存がきく素材。
さらには、いっぺんにたくさん作ることができますからね。
大人数があつまる春節にはいろんな意味で都合がよい、という意味でも中国の新年には合っている食べ物なのかもしれません。
中国全土で共通した春節料理はない、と冒頭に書きました。
が、ありましたありました!
料理ではないですが、食べ物として「ナッツ類・乾物スナック」はどこの家庭でも食べるんじゃないでしょうか。
どれも乾物系スナックで、保存がきき、さらにカロリーの割に食べるのに時間がかかるもの。
春節の時期には、どこの家にいってもテーブルの上にどかんと大量に置かれています。
小分けにされた大きめのケースに、いろんな種類のものが入れられています。
ただ、これは春節の時期だけではなくて、一年中を通して食べるもの。
春節の期間中はとくにたくさん食べますが、春節に限った食べ物ということではありません。
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そういう意味ではやっぱり冒頭の
「おせち料理にあたるものはあるのか?」
という質問には「ありません」という答えが正しいということになりそうです。
中国の春節の食べ物としてまとめてみると、
という感じでしょうか。
今回はここまで!