こんにちは!kammyです。
中国人にとっては他人は敵に近いので、見知らぬ他人よりも遠い遠い親戚を信用することがあります。
次の人が、どんな親戚か想像つきますでしょうか?
義理の母の兄の、その妻の姉の息子。
つまり、私の妻の叔父の甥っ子。
・・・意味が分かりませんね(笑)
まぁつまり遠い遠い親戚ということなのですが、中国の家族と生活していると、よくこういう遠い遠い親戚が話にあがります。
妻(中国人)の両親は、自分たちで商売をしています。
その会社で以前から働いている顔なじみの人がいて、その人が上で書いた遠い遠い親戚にあたるそうです。
私もよく会うことがあり、お互い顔見知りです。
でも義理の両親の職場でしか会うことがなかったので、血縁関係のない人かと思い込んでいました。
ところが先日、その人が遠い遠い親戚にあたることを知り、「やっぱりなるほどな」と思ったのです。
中国では、自分で商売をしている人は、その重要なポストに血縁関係のある人をあてることが多いです(よほど大きな企業であれば別ですが)。
これは中国と日本の大きな違いのひとつだと思います。
もちろん日本でも身内を優先して考えることは多いかと思いますが、中国のほうがその身内優先度が高いように感じます。
いくら遠くても、できるだけ血縁関係のある人を優先しようとします。
なぜなら、基本的に他人は信用できないものと考えているからです。
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中国人にとっての「他人」は、日本人の「敵」に近いイメージだと思います。
もちろん本当に敵だと思っていたら生活が成り立りませんので、あくまでイメージではあります。
ただ、他人への信頼度や接し方を見ていると、日本人がイメージする「敵」に近い感じがするのです。
基本的には、赤の他人は信用しません。
だから、自分が経営する会社の責任のあるポストには、赤の他人はできるだけ避け、身内を優先的にあてがうのです。
血縁関係があれば下手なことはできないだろうし、そのためお互いにある程度の信頼を置くことができるからです。
なぜ中国人は他人を信用しないのでしょうか?
ひとつには歴史的な理由がありそうです。
中国では人を信頼せず騙すことが生き抜く上で有利な選択だったことが多かったのだろうと推測します。
信頼関係を築くには・・・
赤の他人は信用しない。
その逆もそうで、自分が赤の他人から信用されないことは承知の上です。
だから信用を得ようと思ったらそれなりの対価を出す。
そうしないと相手は自分のことを本気で信じてくれないと知っているからです。
そして、そこに出てくるのが実利的なつながりなんだろうと思います。
もともとの「信用」という土台がない場所に、「関係」という建物を立てようとしたら、別の土台がいる。
その土台が実利的な関係なのです。
赤の他人とは、実利的な関係の上に、はじめて信頼を築けるのです。
相手にとって自分は敵ではないんだと証拠を示すことができて初めて信頼関係が築ける。
だからこそ、彼女へのプレゼントに高価でおしゃれなiPhoneが選ばれたりするんだろうと思います(笑)
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日本人は単一民族だから、他人を信用しない文化はそこまで育ってこなかったのだろうと思います。
素直に、純粋に、悪く言えば無邪気に、ナイーブに他人を信じます。
欧米は、さまざまな文化的背景を持った人々の集まりです。単一民族ではない。
しかしながら、中国人が持つような「赤の他人を信用しない」という傾向はそれほど強くないように見えます。
あくまで大きな仮説ですが、そこにはキリスト教という宗教が関係しているのではないかと思います。
キリスト教の規範がーそれが具体的に何かは分かりませんが、他人を信じる傾向を強めているのではないか、そんな風に考えたりします。