こんにちは!kammyです。
「中国のトイレはどちら向きで座るか?」で、中国人はドアの方を向かってしゃがんで用を足す、という話をしました。
その後、同じ質問を違う人たちにもしてみたのですが、やはり同じようにドアの方に向かって座ることは一貫していました。
さらに同じように「たまに間違って便器が逆向きに設置してあることもあるけど・・・」と普通の日本人的感覚からでは想像できない発想も出て来ました。
実際に見たことはありませんが、経験上、たしかに便器の向きが逆向きということはあり得そうな感じがします。
また、先日の記事を書いて以来、トイレがある度に個室を覗いてきましたが、どこでもドアに向いて座るように便器の向きが設置されていました(最近は洋式が増えて、しゃがむタイプが少ないですが)。
ところで、会田雄次『日本人の意識構造』という本があります。
40年以上前のものです。
痛快な日本人論として有名な本で、私もかなり前におそらく読んだことがあるのだと思うのですが、内容はとんと忘れてしまいました。
突然だと思うかもしれませんが、その内容がトイレ論考につながりそうなのです。
トイレに興味のあるよほど暇な方のみ少しお付き合いください。
その本の中に、子どもを守るときにどういう姿勢をとるか、という問題が出てきます。
著者は日本人の奥さん方とアメリカ人の奥さん方それぞれに次のような同じ質問をしました。
クマか強盗に襲われたとき、子どもをどのように守りますか?
答えは日米正反対だったというのです。
日本人は子どもを胸に抱きしめ、クマや強盗の方にお尻を向けてうずくまる姿勢ととります。
一方で、アメリカ人の奥さんたちは全員が、子どもを抱かずに自らの後ろにはねのけ、相手に直面し両手を広げて仁王立ちになる、というのです。
この姿勢から、著者は日本人の性格は守勢型で、英米人のそれは攻撃型であるとしました。
トイレの話を書いているときに、ふと、この内容を思い出したのです。
子どもを守るときの姿勢と、トイレの向きが似てはしないかと。
つまり、何か外から危険がせまっている状況下でどのような姿勢をとるかという点で、トイレの問題と子どもをどう守るかの問題はとても近いように思えるのです。
トイレでは少なくともズボンは下ろしているわけですから、無防備=危険な状態に近いです。
中国のトイレがドアを向いて座るよう設置されていることが多いようであれば、会田氏の説明を借りれば、中国人は性格的には欧米人に近い攻撃型ということになるかと思ったのです。
そこで今度は会田氏と同じ質問を、知り合いの中国人にしてみました。
トイレの向きからいえば、すべての人が英米人と同じようにクマや強盗に直面して子どもを守ろうとするはずです。
結論を先にいうと、少し曖昧な結果になりました。
人によっては日本人と同じようにお尻をクマや強盗に向けて守るという人もいました。
私の質問の仕方が悪かったのか、答えが行ったり来たりして決まらないこともあったり、細かい状況によって答えが変わる人もいました。
クマならお尻を向けるけど、強盗なら直面して子どもを守る等。
トイレの向きと普段の経験上、中国人は英米人に近いかと思っていたのですが、そう簡単には割り切れないようです。
ただ、クマ・強盗問題の解答として、7−8割は英米人に近い攻撃型の解答だったことを考えると、会田氏の切り口でいえば、中国人は日本人よりも英米人に近いと言えそうな気はしています。
浙江省の義烏という小さな街の数少ないサンプルでの結果なので、何の信用性もないといえばそうなります。
また、そもそもトイレの話と京大名誉教授であった会田氏の問題提起を結びつけていいのかという重大な点はここでは目をつむって、ただの与太話として楽しんでいただければ幸いです(笑)