こんにちは!kammyです。
スタバで並んでいると、前の人がスマホを見ながら注文をしていました。
スマホを見ながらの注文はそれほど珍しくないのですが、まるでメニューを読むかのような姿。
あたかも誰かに買ってきてと頼まれているよう・・・と思ったところで、スタバの「代购」の存在を思い出しました。
代购とは、代わりに誰かに買ってきてもらう、という意味の中国語。
スタバの飲み物を代わりに買ってきてもらうサービスがあると、どこかで読んだことがあったのを思い出したのです。
ちょっと失礼して前の人を覗きみると、「美团外卖」という大手の出前アプリを使っているようす。
アプリを開いて調べてみると、確かにスタバの商品を代わりに買ってきて届けてくれるお店がありました。
どうやら前で注文していたその人は、誰かの代わりに買っている配送スタッフだったのです。
クリーム追加で注文をもらったようなのですが、追加できない商品だとスタバの店員から言われて、そのことを電話でお客さんにその場で確認していました(このあたりも中国的)。
では、果たしてどのくらいの価格で代わりに買ってきてくれるのか。
アプリ上の商品価格は、店頭で売られている価格と変わりありません。
ただ、それに加えて包装費2元、配送費8元が別途かかります。
包装費というのはよく分かりませんが、何にせよ頼んだ商品の価格に加えて追加で10元かかるということです。
最低いくら頼まなくてはならないという制限はなく、飲み物1つからでもOKのようです。
つまり、実際の価格にプラス約170円(10元)で、スタバの飲み物を代わりに買ってきて届けてくれる。
届ける場所の範囲は、ある程度限定されているとは思います。
ただそうした制限を除けば、ちょっと出て行って列に並んで、持って帰る手間よりは、家やオフィスにいながら、プラス170円でスマホから注文するのを選ぶ人もいるはずです。
ちなみに、このスタバ代购のお店は、スタバがやっているわけではありません。
スタバとはまったく関係のない第三者が、ビジネスとしてやっています。
そのため、アプリ上に示されている商品写真もスタバのものではなく、独自で撮影された画像です(ここは不思議と律儀)。
商売の儲けとしては1回あたり10元が最大。
配送スタッフに支払うお金を考えると、少なくとも10元より少ない額しか利益にはなりません。
これでビジネスとしてうまく回るのか、というのは少し疑問に思いましたが、規模が大きくなればうまくいくのでしょう。
ビジネスに詳しい人に聞いたら、あるいはスタバと何らかの約束をしているかもしれないし(たとえばオーダーが増えたら1杯あたり○元キャッシュバックなど)、もしくはスタバ代购のお店だけではなく、同時に違う出前店なども経営しているだろうと言います。
それにしても、こういうサービスは日本ではあり得ないだろうなとあらためて中国との差を感じました。
根底には人件費がーいかに世界の工場ではなくなってきているとはいえーいまだに安いということがあると思います。
この人件費の安さは、上に出てきた美团外卖のような、ここ数年で急速に発展した出前アプリも支えています。
出前アプリは、日本のようにお店のスタッフが届けるのではありません。
出前アプリ会社のスタッフーもしくは関連会社のスタッフが届けるようになっています。
この出前配送スタッフの風景も、ここ数年であっという間に“中国的風景”に入ってきたもののひとつ。
これについては、また後日書いてみたいと思います。