お客さんに対するお店の対応は、いろんな意味で日中に大きな差があります。
たとえば今日見かけたのは、日用品を売るお店でのこと。
狭い店内で、お客さんが商品を選んでいる目の前で、お店の人はスマホをいじり、最後には電話までしていました。
その間、お客さんは別にそれを気にすることもなく商品を比べたり、時にはその店員に商品のことを聞いたり。
そこは卸も扱っているお店だったので、お客さんに聞かれた商品の在庫があるのか確認している、というシチュエーションもありえたかと思います。
ただ、微かに聞こえてくる話の限りではどうもそうではなさそう。
単純にスマホをいじって電話をしていただけのようでした。
こういう光景は中国では珍しくありません。
お客さんに冷やかしや買う気がない人も多いから、店員がそれほど真面目ではないということもあるでしょう。
でも、ただそれだけでは説明できないような気がします。
少しざっくりとした表現をすれば、商品詳細と価格が分かれば、あとの買う買わないはお客の判断で、そこに店員の態度はほとんど関係ないというようなドライな感覚があるのです。
お客さんに聞かれれば必要なことは答えるし、時には商品の説明を進んですることもあります。
お店に入れば店員が寄ってきて、何を探しているのか聞いてきます。
ただそこにはお客さんにおもねるといった態度はまったくありません。
店員のこうした冷淡な態度を、社会主義時代の名残りのように思うこともできるかもしれませんが、個人的な感覚としてはあまり関係ないように思います。
商売というものへの考え方が根本から違うような気がするのです。
価格はひとつの合言葉であり、お客はそれに納得したら買う、満足しなければ買わない、という単純な話。
お客さんが偉いという感覚はほとんど無く、むしろお店の人が売ってあげるという感覚の方が強いことが多い気がします。
そのせいなのか、買った側が「ありがとう」という方が多いような気が経験的にします。
日中のこうした商売に対する違いについて、もう少し体系的に説明できそうな気がするのですが(いや、むしろすでに誰かが説明してくれてそうですが)、まだ私もよく分からない部分がたくさんあって、とりあえず今日はこの辺で。
良い悪いの話でいえば、こうした冷淡な店員の態度をけしからんと思う日本人は多いかもしれませんが、私はこのドライな態度を楽に感じることが多く、けっこう好きです(笑)