こんにちは!kammyです。
中国では「広場舞 guǎng cháng wǔ」と呼ばれるダンスをよく見かけます。
とても中国的なこのダンスについて今回はそれについて紹介します。
その名の通り広場で踊るもので、いわゆる子育てにひと段落ついたおばさんたちが、夕食の片付けが終わった夜に、近くの広場に集まって一緒にダンスを踊るというものです。
(広場舞という言葉自体は、もう少し一般的に広場で大勢で踊るものを言うみたいではあります)
その存在はたぶんかなり以前からあり、私も10数年前に夜の北京で、そういう夜の人妻の踊りに参加したことがあります。
友人と二人、気持ちよく酔っ払って「さぁあと一軒ぐらい行きますか」とそういう時間帯に広場を通りすがった時にそれを見かけたのです。
スピーカーから爆音を流して、その音楽に合わせてAKB48並みに(当時はまだ存在しなかったが)ピタッと動きを揃えて踊るおばさんたち。
もしかしたら、そんなに揃って踊っていなかったかもしれないけれども、暗闇の中だからまぁどうとでも見える。
ほろ酔いだった私たちは、30人くらいはいただろうか、等間隔に広がったおばさんたちの群れに混じって見よう見まねで踊り出しました。
スピーカーに近い前の方に、リーダーらしき人がいて、その人がどうも見本として踊っているらしい。
僕らは音楽も知らなければ、もちろん決められた動きも分からない。
全ての動作がワンテンポ遅れの僕らは、暗闇も手伝って恥ずかしげもなく酔っ払い独特の明るさと威勢の良さで踊り続けました。
幸い動き自体はそんなに難しくなく、リズムに合わせて手足を単純に動かす感じです。
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ただ、音楽はかなりテンポのあるものなのです。
おばさんが踊るというとテレサ・テンの歌謡曲のようなゆっくりとしたおとなしい曲を想像するかもしれないですが、そんな生っちょろいものではなく、どちらかと言えばロックに近い。
ベース音だかバスドラムだかが「どすっどすっどすっ」とテンポよく広場に響きわたり、そこにエレキピアノのようなチャラチャラっとした軽めの音が少し音割れ気味に入ってくる。
ボリュームが大き過ぎて、スピーカーが持ちこたえられていない。
こんな状況は日本では起き得ない。
まさにあえてカタカナで書きたくなるような「イブンカ」に触れた瞬間(なんでカタカナ?)。
私が中国の魅力にとりつかれたひとつのポイントだったと思います。
夜、広場、おばさんの群れ、爆音、揃った踊り。
妙な解放感が伝わってきて、それに惹かれて僕ら(当時大学生)は躊躇もせずに踊りに入っていったんでしょう。
しかも僕らが踊りに参加しても、誰もそれを気にしていない。
暗いから見えないのか、踊りの動きに夢中なのか。
いや、ただ単純にそういうことを気にしないのが中国人なのです。
そんな人妻の夜の活動は、いまも毎晩のように中国各地で行われています。
7−8人でグループを作って歌に合わせて踊るコンテストのようなものもあるようです。
動きは基本的には全員同じ。
人数は数百人単位のものもあるようで、各地域ごとに大会もあったりするようです。
たぶんテレビとかでもやっているんじゃないでしょうか。
義理の母は、市場に構えるお店で昼間は店番をしているのですが、その最中にも暇さえあれば携帯のビデオを見ながら練習する熱中ぶりです。