こんにちは!kammyです。
プレゼントにiPhone?
違和感を覚えたかたは立派な日本人です。
もらったプレゼントで印象に残ったもの、という話になりました。
その場にいたのは、妻といとこの女性3人。
その内のひとりが、一番印象に残って心をつかまされたプレゼントとして「iPhone」をあげました。
ん?iPhone?
あまりに違和感があったので、あのスマホのiPhone本体のことか、思わず確認したほどです。
彼女がもらったのは当時のiPhone3だったそうですが、日本でiPhoneをプレゼントする彼氏は少ないんじゃないかと思います。
ネットで「彼女にあげたら喜ぶプレゼント」などと検索してみると、ネックレスやマフラーなど日本でも普通のプレゼントとされるものも出てきます。
一方で、一部の中国語サイトでは彼女が喜ぶプレゼントとして、iPhoneやMacBook Proといったかなり実用的なプレゼントも紹介されていました。
※iPhoneなどのスマホは単体で販売されていて、番号は別途購入します。日本のように電話番号と連結されて毎月月賦でiPhone代金を支払うという方式はありません。
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中国人はこの例にも垣間見えるようにかなり実用的な傾向があって、彼氏・彼女の関係にも実利的なものを求める傾向があるような気がします。
たとえば、結婚するには男性側は持ち家と車が必要だと言われます。
実利的な収穫がなければ、女性は嫁いでいかないとでも言わんばかりです。
以前、結婚式に参加したときに、女性側が2,000万円の現金とその他宝飾類など、たくさんの現金化が可能なものを持って嫁ぐという程(てい)で結婚式が行われました。(花嫁側がかなりのお金持ちだったということはあります)
逆に誓いの言葉のようなものはなかったような気がします。
聞くところによると、アメリカの結婚式ではかなり長い誓いの言葉が使われることもあるとのこと。
中国でももちろん言葉は重視されますが、それと合わせて実物・実利が人間関係をつくる上でより大きな重要性を持っているような気がします。
身内以外の赤の他人とのつながりには、実利的なつながりが不可欠。
そんな風な思想が中国人の意識の下層部分に流れています。
少し極端な言い方にはなりますが、中国人にとって、赤の他人は「敵」に近い存在です。
いつ騙されて被害を受けるか分からない存在なのです。
民族的・所得的・文化的にさまざまなバックグランドのある広大な中国では、そうした「性悪説」前提で行動することが必要だったのだろうと思われます。
その敵を味方に引き入れるための方法として、実利的な関係を強化することが重視されてきただろうと想像します。
iPhone3という高価なものを送ることで、その関係性の重要さを彼女に伝える。
言葉では誰でも言うことができ、証拠が残らないからです。
彼女のほうは、彼氏がそれだけ身を削って高いものを贈ってきたことに対して、自分が重要視されていることを感じる。
別のいとこは、「黄灯笼辣椒酱」というある種のソースを彼氏から贈られたことがあると言っていました。
日本でいえばケチャップ好きな彼女に、カゴメのトマトケチャップを贈ったというところでしょうか。
極端に安く、なおかつロマンチックではないという意味で印象的だったようです(笑)
その彼女は辛いものに目がなく、そのソースも辛さで有名だったので、ということだろうと思います。
その彼氏とは結婚して、もうすぐ子どもも産まれます。
すべての人が実利でつながるわけでもなく、こうした小さな笑えるようなプレゼントもあり、あくまで大きな傾向として実利重視の風潮があるという感じがします。