こんにちは!kammyです。
今回は、あいさつの仕方について紹介します。
相手の呼称(こしょう)を呼ばせる、という中国独特のあいさつの仕方です。
中国では相手の呼称を呼びかけることが、ひとつの礼儀とされています。
だから、親戚同士の挨拶などでも、「こんにちは」や「おはよう」といった挨拶をさせるのではなく、まず相手の呼称を呼びます。
呼称とは「おじいさん」とか「おばさん」といった相手との関係性を示す呼び名のことです。
たとえば、
「おばあちゃんって呼ぶのよ、お・ば・あ・ちゃ・ん!」
これどんなときの会話だと思いますか?
実は、まだうまく話せない乳児や幼児に向けて、挨拶の仕方を教えるシーンです。
義理の母が、私の息子を抱っこして話しています。
テレビ電話(中国版LINEですが)の向こう側には、私の母(日本人)がいる。
義理の母は抱っこしている1歳半の息子に向かって、「おばあちゃんって呼びなさい!」と言っているわけです。
おばあちゃんとは、つまり私の母のことです。
中国では、誰か知り合いに会ったときに子どもにその相手の呼称を呼ばせます。
もし知らない人であればその年齢に応じて、「おばさんって言いなさい」とか「お兄さんって呼ぶのよ」という感じになります。
ひどく大雑把に意訳すれば、挨拶の仕方を子どもに教えているのです。
だから、上の“意訳”は、
「こんにちはは?こ・ん・に・ち・は」
という感じになるかと思います。
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これって、日中のすごく大きな違いのように思えます。
たとえば、あまり顔なじみのない親戚にあったときに、「叔父さんって呼ぶのよ、叔父さん」というかたちで、子どもにその人をどう呼ぶかを教えるのが中国での礼儀なのです。
日本であれば、「おはようございます」や「こんにちは」の挨拶は教えるかもしれません。
ただ、その人の呼び名を一言目に教えることはあまりないと思います。あるかもしれないですが、少ない。
たとえば道端で自分の子どもが通りすがりのおばあさんに「可愛いわねぇ」と声をかけられたとき、どう対応しますか?
日本人であれば、「こんにちはは?こ・ん・に・ち・は」という感じが一般的ではないでしょうか。
それが中国では「ニーハオは?に・い・は・お」には絶対なりません。
「おばあちゃんって呼ぶのよ。お・ば・あ・ちゃ・ん」になるのです。
まず呼び名を子どもに教えるのです。
このことをどう解釈したらいいのか、まだよく分からないところがあります。
日本であれば、呼び名をまず子どもに教え込むのは、どこか若干失礼な感じが漂います。
その人を名指ししているようなざらっとした感覚が残るような気がします。特に知らない人の場合には。
翻って中国では、呼び名を言わないと失礼とまではいきませんが、呼称を使って挨拶することが礼儀ある対応として見られます。
中国のほうが、その場の相手との関係性をしっかりと紐づけるというようなイメージがあります。
相手と会ったときに、お互いにどういう繋がりなのかをまず固定する。
それと比較すると、日本人は名指しを避け、相手との関係性はもやっと濁したままのことが多いような気がします。
これってどういうことの反映なのでしょうか?
中国人の人間関係のつくり方や考え方と関係しているのでしょうか?まだよく分かりません。
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ところで、子どもはそうやって、周囲の人との関係を学んでいきます。
子どもはまだいいのです。大人がそうやって教えてくれるから、ひとりひとりの呼称を学んでいくことができます。
大人になった後で親戚に投げ込まれた私のような外国人は、誰も呼び名を教えてくれません。
「叔父さんって呼ぶのよ、お・じ・さ・ん」と、妻(中国人)がひとりひとり丁寧に教えてくれればいいのですが、私が若年性痴呆症でもない限りそうはなりにくい(笑)
さらに、私は下手に中国語が話せてしまう大人なので、妻も積極的に教えてくれません。
本来であれば、たとえばおばさんに会ったら、「おばさん」と呼び名をただ呼んだり、「おばさん、ごはん食べた?」とか挨拶するのが礼儀正しいのです。
でも、私はその人をどう呼んでいいのか分からないことが多い。
これは別記事で書きますが、親戚の呼び名って中国はとてもとても複雑なのです。
そして、今さら呼び名を改めて聞けないっていう感じもある。
だから、「ニーハオ」と若干他人行儀な挨拶しかできない自分がいつも歯がゆくもあります。
無礼なやつだなぁと思われてないか心配でもありますが、まぁ外国人ということで甘えてしまう自分がいます。