中国の大規模な親戚の集まりー血のつながりを重視

こんにちは!kammyです。

大規模な親戚のあつまり

大きな親戚同士の集まりがありました。

妻(中国人)の父の母、つまり義理の祖母に関係する人々が集まる会です。

毎年、春節のときに集まっています。

通常、春節時に親戚を訪問すると、集まるのは10人から20人ぐらいです。

それでも日本よりも平均的に多い気がしますが、この「義理の祖母の会」には、100人近くが集まっていました。

レストランの大きめのホールを貸し切って、結婚式のような規模です。

なぜそんなに人数がいるのかというと、まず、義理の父には6人の兄弟姉妹がいます。

そのそれぞれに子どもが1人か2人ずついるのでーさらには私たちのようにその下に子どもが1−2人いたりすることもあるので、それだけですでに20−30人になります(ちゃんと数えたことはないので分かりません:笑)。

さらに、義理の祖母には5人の兄弟姉妹がいます。

そのそれぞれに同じようにおそらく20−30人の親戚がぶらさがっています。

それで100人近くの人が集まっていたというわけです。

興味深いのは、すでに10年ほど前に義理の祖母は亡くなっているにも関わらず、この会が毎年開催され続けていることです。

さらに中国的だなと思うのは、こうした規模の大きい集まりも誰かひとりがーもしくは一家庭が支払いをすることです。

よく知られているように中国では割り勘は基本的にありません。

関係の近い人が順々に負担するような輪番制になっているようです。

この会に限らず、中国人の人間関係は、「貸し」「借り」のバランスが常にどこかに傾いていることで、次の集まるきっかけにしている、とも言えるでしょうか。

だから、「借り」をつくることに日本人ほど抵抗がありません。

返さなくていいとは思っていませんが、“いつか”返せばいいと思っている感があります。

日本人は、どちらかといえば「貸し」「借り」はできるだけ無くす方向で動こうとするのではないでしょうか。

そして、「借り」ができた場合には、できるだけ早く返そうとする。

このあたりの感覚は、日本人と中国人でかなり違いがあるように思います。

さて、今回の会は、実際にいくらぐらいかかったか。

義理の父も金額を知らなかったので、あくまで推測ではありますが、全部で約30万円ぐらいだと思われます。

輪番だから数年に一回とはいえ、一回の食事でひとりが負担するにはちょっと多すぎる金額のように思えます。

日本だったら考えづらい負担額です。

物価水準が違うので比較は難しいですが、感覚的には日本人が50万円を出すぐらいの負担感でしょうか(ひとり5,000円の食事100人分)。

この点から考えても、一般の日本人ではあり得ない集まりだろうと思います。

今回のような大きな規模の集まりが、中国全土の家族で存在しているとは思いにくいです。

ただ、血のつながりを重視するという中国の習慣が、この集まりの背景にあるとは思います。

無条件に信頼できる親族のつながりは、日本以上に重視されています。

近くの隣人より遠い遠い親戚のほうを信頼する傾向が中国にはあるのです。

1年に一度の集まりで、その関係を再確認する。

負担は多少あっても、それを毎年続けようとするエネルギーが働いている。

いろんな意味できわめて中国的な集まりだなと思いました。

会が半ば終わろうとしているところ。 半分以上は、私の知らない顔の親戚でした(笑) 顔は見たことがあっても、どんな関係かは分からない人もたくさんいました。 分からない人と話すたびに、どんな親戚関係にあるのか聞くのですが、まぁ複雑なことが多いです。 義理の父にとって、私は娘の夫(=婿)。 娘はお嫁に出ると、あまりその家に関わらなくなるのが普通なので、 私が参加しているのは多少イレギュラーではあります。 でもそんなことは関係なく接してくれるのは嬉しいです。

kammy

約20年近く中国・中国人と関わっている中国通。中国や中国人のことが好きで、その面白さを伝えるべくブログを書いています。妻は中国人。