こんにちは!kammyです。
中国ではスマホ決済ができないところを探すほうが難しい、ということを何度も紹介していますし、メディアでも数多く報道されています。
ただ、日常生活のなかでよく使うわりには、いまだにスマホ決済に対応していない場所があります。
ガソリンスタンドです。
中国のガソリンスタンドでは、携帯電話は使用禁止とされています。
携帯電話から出る微弱電流がガソリンに引火したり、電波状態によっては火花を生じさせる可能性があるからだそうです。
(そうした動画が中国のネットにはけっこう出てきます)
日本では意識されていませんが、中国では誰もがガソリンスタンドでは携帯電話は使用禁止だということを意識しています。
常にスマホを片手にしている人が多い中国では、ガソリンスタンド内でも、ついいじってしまう人が多いのですが、すぐにスタッフに注意されます。
スタッフも自分の身を守るために、スマホ利用にはかなり注意深くなっているようです。
そのため、ガソリンスタンドでは基本的にスマホ決済は受け付けておらず、現金決済のみなのです。
私の知っている義烏市のガソリンスタンドはすべて現金のみです(もしくはガソリンスタンドのカード)
ただ、携帯で長時間話すのではなく、QRコードを読み込むなどの短時間のネットへの接続であれば、危険性は少ないともいわれます。
ネット情報によれば、一部のスタンドではスマホ決済を受け付けているところもあるようです。
最大手のスマホ支払いアプリである「支付宝」を調べてみると、ガソリンスタンドのカードにチャージをすることはできるようになっていました。
ただ、ガソリンスタンド側には、スマホ決済を積極的に受け付ける気はなさそうに見えます。
「中国石化(ガソリンスタンド大手)は国有企業。国有企業がお客にとって便利なことを率先して導入するはずがない」
親戚の20代男性が、あきらめ半分怒り半分に話していたことが印象的でした。
中国のガソリンスタンドは、国有企業である中国石化もしくは中国石油の2社がほとんどです。
中国石化は南部に多く、中国石油は北部中心です。
独占的な市場にあっては、スマホ決済を導入する動機がないのもうなづけます。
さらには携帯電話の使用禁止という“常識”がすでに醸成されているなかでは、スマホ決済を積極的に導入するようには思えません。
100元札をごっそりと手に握ったスタッフが給油する姿が今でも一般的なガソリンスタンドは、中国に残された“ガラパゴス”のような存在なのかもしれません(セルフサービスはありますが、日本よりも少ない印象です)。